Rapid解析・カビ形態Rapid

特長

  • 日本薬局方 [G4-7-160] を準用したプロトコルによる同定※1
  • ENKI BLAST Rapid は相同性検索結果を2営業日で報告※2

  • 中間報告付 Rapid は相同性検索結果を3営業日でご連絡、4営業日で報告※1、3

  • 当社開発の微生物同定システム「ENKI®」による簡易分子系統解析を実施※3

  • 帰属種・近縁種のバイオセーフティレベル付きで報告

※1 カビ形態Rapidは除く。
※2 当社微生物同定データベースに対する相同性検索結果を報告します。
※3 ENKI BLAST Rapid解析は対象外となります。

概要

医薬品や食品・飲料メーカーなどで衛生管理を担当され、特に迅速性を要求されるお客様におすすめです。
DNA塩基配列解析には、当社が開発した微生物同定システム「ENKI®」を使用します。
Rapid解析 (4営業日報告) は、当社の微生物同定データベースおよび国際塩基配列データベース (INSD:DDBJ/ENA/GenBank) に対して相同性検索を行い、その結果に基づく簡易分子系統解析から帰属種・近縁種を同定します。
ENKI BLAST Rapid解析は、当社の微生物同定データベースに対する相同性検索結果を2営業日で報告します (細菌および酵母が対象となります)。
カビ形態Rapid は、顕微鏡観察により識別可能なレベル(基本的に属レベル)までの分類群を同定します。

受入可能な検体

検体受付の前営業日17:00までに依頼書をE- メールでお送り下さい。

カテゴリー

必要量

備考

細菌

純粋培養物 ( 平板培地 1 枚 )

平板培養による純粋培養物をご用意下さい。
コンタミネーションにより単離や当社での培養確認を行う必要がある検体は、 別途有償での作業が必要となります。

一度にお受けできる検体数は、 1 依頼あたり 8 株までです。
平板培養物中に複数のコロニーが存在する場合には、 解析対象のコロニーに目印をして下さい。

検体の受付は12:00までです。12:00以降に到着した検体については翌営業日の受付となります。

酵母

カビ

解析の流れ
(ENKI BLAST Rapid解析の場合)

  • 純度確認

  • DNA抽出

  • PCR増幅

  • シーケンス

  • 配列決定

  • 相同性検索

※ ENKI BLAST Rapidは当社微生物同定データベースに対する相同性検索結果のみの報告となります。

解析の流れ
(16S rDNA Rapid解析の場合)

  • 純度確認

  • DNA抽出

  • PCR増幅

  • シーケンス

  • 塩基配列決定※1

  • 相同性検索※2

  • 系統解析※3

※1 中間報告付の場合には、塩基配列決定後に当社微生物同定データベースに対する相同性検索を行い、その結果をご連絡します。
※2 相同性検索は、当社微生物同定データベースと国際塩基配列データベースに対し行います。
※3 系統解析は、当社微生物同定データベースに対する相同性検索結果に対し行います。

解析の流れ
(カビ形態Rapidの場合)

  • 検体外観観察

  • プレパラート作製

  • 顕微鏡観察

  • 写真撮影

  • 分類群の同定

納品内容

カテゴリー

試験項目

報告内容

付属データ

細菌

16S rDNA-500 (ENKI BLAST) Rapid

• 当社微生物同定データベース照合結果の上位 30 位とそれらのバイオセーフティレベル

• DNA塩基配列データ
• シーケンス波形データ

酵母

26S rDNA-D1/D2 (ENKI BLAST) Rapid

細菌

16S rDNA-500 Rapid

• 当社微生物同定データベース照合結果の上位 30 位
• 系統樹
• 同定結果 + 帰属種もしくは近縁種のバイオセーフティレベル


<参考情報>
• 国際塩基配列データベース照合結果の上位 30 位
• 帰属種もしくは近縁種の分離源情報 ( ご希望のお客様のみ )

酵母

26S rDNA-D1/D2 Rapid

カビ

ITS rDNA Rapid

28S rDNA-D1/D2 Rapid

カビ

カビ形態 Rapid

• コロニー形態および細胞形態の特徴 ( 菌糸、 分生子など ) の顕微鏡観察写真
• 識別可能なレベル ( 基本的に属レベル ) までの分類群の同定結果
• 帰属分類群のバイオセーフティレベル

・顕微鏡観察写真

報告書サンプル

SAMPLE/16S rDNA-500 (BLAST) 報告書v1.12のサムネイル
SAMPLE/16S rDNA-500 (BLAST) 報告書v1.12のサムネイル

価格・納期

カテゴリー

試験項目

単位

単価(税抜)

中間報告※1

目安納期

細菌

16S rDNA-500(ENKI
BLAST) Rapid※²

20,800円

なし

2営業日 ※³、⁴

16S rDNA-500 Rapid

29,300円

3 営業日

4 営業日

27,300円

なし

酵母

26S rDNA-D1/D2 (ENKI
BLAST) Rapid※²

28,600円


なし

2 営業日 ※³、⁴

26S rDNA-D1/D2 Rapid

37,100円

3 営業日

4 営業日

35,100円

なし

カビ

ITS rDNA Rapid
または
28S rDNA-D1/D2 Rapid

37,100円

3 営業日

4 営業日

35,100円

なし

カビ形態 Rapid

13,000円

なし

※1 中間報告は、当社微生物同定データベースに対し相同性検索結果の上位5位をE-メールで報告します。報告書の結論と異なる可能性があります。
※2 追加の簡易分子系統解析 (7,000円 (税抜) /株、納期+5営業日) を行うことで、Rapid解析と同内容の報告が可能です。
※3 1回目のPCRでDNA増幅産物が得られない場合には、納期を1営業日延長いたします。延長が判明した時点でお客様にはメールにてご案内いたしますが、当該メールへのご返信を待たずに2回目のPCRを実施いたします。
※4 2回目のPCRでDNA増幅産物が得られない場合は、その時点で作業を中止させていただきます。

関連ページ

1,コストと納期を重視する方には、【MALDI微生物同定試験 (Biotyper)】をご参照ください。
MALDI微生物同定試験 (Biotyper)
2,DNA塩基配列解析(通常納期)をご検討の方には、以下の試験項目がございます。
細菌DNA塩基配列解析・分子系統解析 (16S rDNA) カビDNA塩基配列解析・分子系統解析 酵母DNA塩基配列解析・分子系統解析

ご依頼前の同意事項

見積書・注文書の取り交わしを省略し、依頼書および検体の到着をもって注文とし、解析を開始します。
純粋培養された検体に限り直接解析を実施します。混釈培養物、液体培養物は即時解析できません。平板塗抹による純粋培養物をご用意下さい
16S rDNAおよび26S rDNAの (ENKI BLAST) Rapidは、1回目のPCRでDNA増幅産物が得られない場合には、納期を1営業日延長いたします。
・ 一度にお受けできる検体数は、1依頼あたり8株までです。
検体受付の前営業日17:00までに依頼書の到着がない場合、所定の日数での報告ができないことがあります。
・ 試験対象が試験当日の 12:00 までに確定できない場合、または試験前の区分確認をご希望の場合は、翌営業日から解析します。
・ コンタミネーション等により当社での単離や再培養を行う必要がある検体は、別途有償での作業が必要となります。
・ 複数の帰属種の同定候補がある場合や新規分類群に該当する可能性がある場合には、帰属種・近縁種の同定が困難なことがあります。
・ カビ形態Rapidは、衛生管理向けの迅速な解析です。分類群や培養品の状態によっては、帰属種・近縁種の同定ができないことがあります。
また、結果に添付する顕微鏡写真などは、学術研究報告向けを想定したものではありません。
・ カビ・酵母の場合、テレオモルフ(有性時代)とアナモルフ(無性時代)の判別はできません。
・ スラント、保存アンプル作製などの培養を含む追加解析を行う場合、別途微生物株の再送をお願いすることがあります。
ご依頼前の同意事項(共通)を必ずご確認下さい。
・ PCR時のポリメラーゼ反応エラーおよびシーケンサーのシグナル強度に起因する混合塩基の判定、ばらつきにおける試験結果への影響は考慮しており
ません。
・ 検体の状態によりPCR増幅ができないことがあります。
・ バイオセーフティレベルは、細菌「日本細菌学会バイオセーフティ指針」、カビ・酵母「Atlas of clinical fungi」または「各微生物株保存機関の情
報」 を採用しています。他の機関や海外の情報とは異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保
証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、各微生物種に対し定められています。報告書で示すバイオセーフティレベルは目安であり、検体自体のバイオセーフティレベルを示すものではありません。

細菌

カビ

酵母