MALDI微生物同定試験(Biotyper)

説明

検体のタンパク質マススペクトルパターンをデータベースと照合することで同定を行う手法です。この手法は、その迅速性やコストの低さから臨床・食品・製薬など様々な分野で普及が進んでいます。MALDI-TOF MS法は、第17改正日本薬局方参考情報にも掲載されています。

MALDI Biotyper®(Bruker, DEU)は、細菌、カビ・酵母の全てのカテゴリーに対応します。
細菌・酵母では、当社営業日の午前中に到着すれば、即日報告が可能です。
カビ(糸状菌)では、従来再現性が課題とされていましたが、ブルカージャパン株式会社から提供された前処理プロトコールにより、再現性が格段に改善されました。タンパク質抽出を効率よく行うために液体培地での前培養が必須となりますが、検体受領から前培養含め 2~4日で、DNA塩基配列解析に比べ低価格での報告が可能となります。

試験内容

MALDI Biotyper®(Bruker, DEU)を用いて菌体のタンパク質マススペクトルを取得し、データベースと照合し、検体の帰属・近縁菌種を推定します。

同時または追加で DNA 塩基配列解析をご希望される場合に「MALDI 同時割引」をご用意しています。k

使用データベース

「Main Spectra(MSP)」を基本コンセプトとし、各菌株を複数回測定して各ピーク(分子量)とその強度の平均値を算出取得しています。マススペクトルのうち、検出頻度の低いピークはノイズとして除去して検出頻度の高い特徴的なピークのみを用いてデータベースを構成しています。同一菌種でも複数の菌株のマススペクトルデータが登録されているため、菌株間でマススペクトルパターンに多様性がある場合でも正確な同定が可能とされています。
DSMZやATCCなどに寄託されている基準株(標準由来株)を中心とした菌株で構成され、臨床的に重要な菌種も多く含まれています。

【MBT compass Library】 V8.0.0.0 (7854)
登録菌種数:細菌2503種(グラム陰性菌1189種 + グラム陽性菌1314種)、酵母202種、カビ(糸状菌)43種

【MBT Filamentous Fungi Library】 V2.0 (468)
登録菌種数:カビ(糸状菌)152種

報告内容

・ データベースとの照合結果から推察される候補菌種(同定結果)と信頼値(スコア)
・ 候補菌種のバイオセーフティーレベル(BSL)
参考データ
・ 照合結果の相同性が高かった上位10位までのデータベース登録菌株を示した結果レポート

価格・納期

カテゴリー 必要量 推奨培地 培養時間・送付方法
細菌 平板培養物
(平板培地1枚)
普通寒天培地、標準寒天培地、SCD寒天培地など生育に適した培地

十分な生育を確認後、なるべく早くお送り下さい※1, 2
 純粋培養された平板培養物を“常温”でお送り下さい。

一旦冷蔵で保管された検体は、再培養後、常温でお送り下さい。
解析対象とするコロニーの指定がある場合は、シャーレ上に目印をして下さい。

酵母 YM寒天培地、SCD寒天培地など生育に適した培地
カビ  PDAやサブロー寒天などの栄養培地で十分な生育が確認できる検体

 十分な生育を確認後、検体をお送りください※3

一旦冷蔵で保管された検体も再培養は不要です解析対象とするコロニーの指定がある場合は、シャーレ上に目印をして下さい。

※1 培養後、大幅に時間が経過している検体は解析に適しません。なるべく培養24~48時間の菌株をお送りください。
※2 混釈培養物および液体培養物は直接の解析ができません。再培養(有償)の後、解析をいたします。
※3 解析前に前培養を行いますので、培養後時間が経過している菌株でも生育が認められれば解析可能です。

価格・納期

項目 株数 単位 価格 納期

MALDI微生物同定試験(カビ Biotyper)

1~3 10,000円  受付数量:1依頼あたり計8株まで
報告形式: PDF報告書のオンライン納品※1
4~8 9,000円 
項目 株数 単位 単価 納期 検体受付、納品形式
MALDI微生物同定試験(細菌Biotyper) 1~3 6,000円 即日 受付数量:1依頼あたり計8株まで
報告形式: PDF報告書のオンライン納品※1
4~8  株 5,000円
MALDI微生物同定試験(酵母Biotyper) 1~3  株 6,000円
4~8  株 5,000円
MALDI微生物同定試験(カビBiotyper) 1~3  株  10,000円 下記参照
4~8  株 9,000円
MALDI微生物同定試験 (カビBiotyper)納期
当社到着日 月曜日 火曜日 水曜日  木曜日  金曜日
試験・報告日※1,2 木曜日又は金曜日 翌週の月曜日または火曜日

※1 カビでは、報告日が休業日の場合、翌営業日の報告となります。※2 カビは、前培養において生育が充分と判断した日に試験を開始します。試験の可否判断は当社に一任下さい。前培養2~3日は目安日数となります。

追加DNA塩基配列解析を各試験項目の12%割引にて承ります。


プラス「DNA塩基配列解析」でMALDI 微生物同定試験をカバーします!

DNA塩基配列解析と組み合わせることで、MALDI 微生物同定試験に登録のない菌種に対応いたします。

細菌・酵母の場合は、クラスター解析を組み合わせる事で菌種の推定が可能です。

ご依頼時、「試験と同時」、もしくは「試験の結果を見てから必要に応じて開始」から選択していただけます。「試験の結果を見てから必要に応じて開始」を選択していただき、DNA塩基配列解析を不要と判断され、追加分析を中止された場合には、DNA塩基配列解析の費用は生じません。

適用可能なDNA塩基配列解析

細菌 Rapid解析(DNA特急) 【16S rDNA-500 Rapid】
DNA塩基配列解析 【16S rDNA-500, 16S rDNA-500考察付】
酵母 Rapid解析(DNA特急) 【26S rDNA-D1/D2 Rapid, ITS rDNA Rapid】
DNA塩基配列解析 【26S rDNA-D1/D2, 26S rDNA-D1/D2考察付, ITS rDNA, ITS rDNA考察付】
カビ Rapid解析(DNA特急) 【「ITS rDNA Rapid, 28S rDNA-D1/D2 Rapid】
DNA塩基配列解析 【ITS rDNA, ITS rDNA考察付, 28S rDNA-D1/D2, 28S rDNA-D1/D2考察付】

ご依頼前同意事項

ご依頼前の同意事項、ご依頼前の同意事項(共通) およびテクノスルガ・ラボ基本約款 を確認してお申込み下さい。

・ 見積書・注文書の取り交わしを省略し、依頼書および検体の到着をもって注文とし、試験を開始します。
・ 酵素基質培地などの特定の菌群の分離を目的とした選択培地や色素を含む培地は良好な結果が得られないことがあります。推奨培地で再培養した純粋培養物をご用意下さい。
・ カビでは、サブロー液体培地による前培養が必須となります。即日報告はありません。
・ コンタミネーションにより単離の必要がある検体は、別途有償での作業が必要となります。
・ 検体受付の前日の直近営業日 午後5時までに依頼書の到着がない場合、所定の日数での報告ができないことがあります。
・ データベースの菌種の総タンパク質マススペクトルとのパターンマッチングによる解析のため、登録されている菌種と異なる菌種であっても、類似のマススペクトルを示した場合にはその菌種が被検体の同定結果として得られることがあります。また、登録されている菌種であっても、被検体のタンパク質組成によっては、同定結果が得られない、または異なる菌種名として同定結果が得られることがあります。
・ スラント、保存アンプル作製などの培養を含む追加試験を行う場合、別途、菌株の再送をお願いすることがあります。
・ 真菌類(カビ・酵母)では、テレオモルフ(有性時代)とアナモルフ(無性時代)の判別はできません。
・ 非常に近縁な菌種または亜種の関係にある検体は、本試験により区別できないことがあります。
・ プロトコールは、ブルカージャパン株式会社の推奨に基づきます。
・ ご依頼前の同意事項(共通)を必ずご確認下さい。

分析のご依頼は、以下のファイルをダウンロード頂きお申し込み下さい。