酵母形態観察および生理・生化学的性状試験

特長

  • DNA塩基配列解析の追加試験として実施することで帰属種・近縁種との比較考察が可能

  • 特許寄託時のデータ取得、特徴付けにも最適

概要

酵母の分類学上重要な形態学的特徴、生理・生化学的性状を調べることを目的とした試験です。
酵母第一段階試験 (詳細形態観察) では、酵母の属レベルの特徴付けに重要となる栄養増殖と形態的性質、培養性状などの特徴を数種類の培地を用いて観察します。酵母Premium試験で行う形態観察とは内容が異なります。

酵母第二段階試験 (生理・生化学的性状) では、26S rDNAのD1/D2塩基配列解析などで帰属種や近縁種を絞り込み、その分類群に適した項目 (糖の発酵能、炭素源および窒素源の資化能、耐性試験など約40項目) を選択して、試験を行います。26S rDNAのD1/D2塩基配列解析などの追加試験として有効です。

受入可能な検体

種類

必要量

備考

平板培養物

1 枚

当社での培養確認を必須とします。培養条件をご指示下さい。
生育性や純粋性に疑義がある場合には、 ご連絡します。

液体培養物
スラント ( 斜面培養物 )
アンプル
グリセロールストック

1 本

解析の流れ
(酵母第一段階試験の場合)

  • 培養・純度確認

  •  細菌第一段階試験

  •  細菌第二段階試験

  • 文献比較

  •  総合考察

納品内容

試験項目

報告内容

付属データ

酵母形態観察

YM 培地における
・ コロニー性状や色調 (表面・裏面)
・ 栄養細胞、増殖形態など

・ 巨視観察像 (コロニー)
・ 微視観察像 (形態)

酵母第一段階試験
( 詳細形態観察 )

複数の培地における
・ コロニー性状や色調 (表面・裏面)
・ 栄養細胞、増殖形態など

酵母第二段階試験※
( 生理 ・ 生化学的性状 )

・ 資化性 (炭素源、窒素源)
・ 糖類発酵性
・ ビタミン要求性
・ 耐性 (温度、薬剤、浸透圧など)

※ 試験内容は、分類群により変わります。分類群を推定するためにDNA塩基配列解析の実施を推奨します。

報告書サンプル

SAMPLE/16S rDNA-500 (BLAST) 報告書v1.12のサムネイル
SAMPLE/16S rDNA-500 (BLAST) 報告書v1.12のサムネイル

価格・納期

試験項目

単位

考察なし

考察あり

単価(税抜)

目安納期

単価(税抜)

目安納期

酵母形態観察

19,000 円

17 営業日

酵母第一段階試験
( 詳細形態観察 )

38,000 円

27 営業日~

47,000 円

30営業日~

酵母第二段階試験
( 生理 ・ 生化学的性状 )

142,000 円

41 営業日~

164,000 円

44営業日~

  • 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】 追加費用のご案内をご参照下さい。
  • 多検体でご依頼の場合の目安納期は、お問い合わせ下さい。
  • 考察は、DNA塩基配列解析の結果をお持ちの場合に限り、実施可能です。

ご依頼前の同意事項

・ 好熱性など特殊な培養条件が必要な微生物株では、生化学的性状試験ができないことがあります。
・ ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。
・ 検体の生育性の有無や培養時間は、その菌の性状に依存します。当社は試験の遂行に最善の努力を払いますが、実施の確実性を保証するものではありません。
・ 培養条件や培養スケールの違いにより、菌株の性状が変化する可能性があります。これらの試験結果への影響について、当社は保証するものではありません。
・ 培養は、お客様のご指定、または当社で適当と判断した培養条件で行いますが、十分な生育が得られることを当社は保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、「細菌:日本細菌学会バイオセーフティ指針」、「カビ・酵母:Atlas of clinical fungi」または「各保存機関の情報」 を採用しています。他の機関や海外との情報が異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベル (BSL) は、各微生物種に対し定められています。報告書で示すBSLは目安であり、検体自体のBSLを示すものではありません。