化学的性状分析

概 要

当社では、菌体脂肪酸組成分析 (MIDIシステム)、細胞壁アミノ酸組成分析、キノン分析、リン脂質分析、G+C含量測定の5項目が可能です。特に細菌の分類学では、これらの化学的性状の比較は極めて重要となります。

受け入れ可能な検体

受入れ可能な検体の種類は試験項目ごとで異なります。また、検体の種類により価格も異なります。

検体の種類試験項目必要量備考
培養物 (培養~)全分析共通平板培地 1枚当社で培養から行います。培養条件をご指示下さい。 純粋性に疑義がある場合には、連絡いたします。 培地での送付は常温 (または冷蔵) 、アンプルでの送付はその保管温度 (冷蔵・冷凍) でお送り下さい。
斜面培地 1本
アンプルなど 1本
集菌体 (抽出~)菌体脂肪酸組成目安湿重量:0.5 g以上 (100 µL程度の菌体ペレット)集菌後、生理食塩水で2~3回洗浄し、集菌後は凍結して冷凍 (クール便) でお送り下さい。寒天培地から集菌される場合は、寒天培地を回収しないよう特にご注意下さい。
キノン、G+C含量目安湿重量:1 g以上集菌後、5mM EDTAバッファーで2~3回洗浄して下さい。集菌・洗浄後は凍結し、冷凍 (クール便) でお送り下さい。
細胞壁アミノ酸組成、 リン脂質目安湿重量:3 g以上
凍結乾燥品 (抽出~)菌体脂肪酸組成凍結乾燥品重量:0.1g以上集菌後、生理食塩水で2~3回洗浄し、直ちに凍結乾燥し、常温でお送り下さい。
キノン、リン脂質凍結乾燥品重量:1g以上
調製品 (分析~)菌体脂肪酸組成、 細胞壁アミノ酸組成、 キノン、G+C含量お問い合わせ下さい。

化学的性状試験について

菌体脂肪酸組成分析 (MIIDIシステム)

 菌体脂肪酸組成分析システム“Sherlock Microbial Identification System” (MIDI社製、ガスクロマトグラフィー) を使用した“MIDI法”により、構成脂肪酸の検出および照合をします。Alicyclobacillus 属など、MIDI法でデータベース化されていない脂肪酸の特定はできません。データベースにない菌群についてはお問い合わせ下さい。

細胞壁アミノ酸組成分析

 細胞壁に特徴的なアミノ酸 (リジン、オルニチン、ジアミノピメリン酸など) を液体クロマトグラフィーにより検出し、構成アミノ酸を決定します。ヒドロキシグルタミン酸などのアミノ酸検出をご希望される場合は、お問い合わせ下さい。

キノン分析

 主なユビキノン (Q) 、メナキノン (MK) の分子種およびプラストキノン-9を液体クロマトグラフィーにより同定し、各キノン種のその存在割合 (mol%) を報告します。MK-n (n>11) のキノン分子種 (MK-11~14)、メチルメナキノン (MMK-4~6)などのキノン分子種の同定をご希望される場合は、お問い合わせ下さい。

リン脂質分析

 菌体に含まれる主なリン脂質 (ホスファチジルエタノールアミン (PE) 、ホスファチジルコリン (PC) など) を二次元薄層クロマトグラフィー (TLC) により検出します。検出されたリン脂質は標準物質と比較し、分子種を決定します。TLCの分離展開像と分子種を報告します。
スフィンゴ脂質などの検出をご希望される場合は、お問い合わせ下さい。

G+C含量

 DNAは、二重らせん構造でアデニン (A) とチミン (T) 、グアニン (G) とシトシン (C) が結合しています。これらのうち、GおよびCの含量を測定します。G+C含量は、帰属種により約25~75mol%の幅広い値をとるため、分類学的に有効な指標とされています。液体クロマトグラフィーにより分析を行い、全塩基に対するGC対の割合を算出します。

報告内容・報告書サンプル

試験項目報告内容付属データ
菌体脂肪酸組成分析・脂肪酸組成プロファイル
・クロマトグラム
・結果表 (クロマトグラムは含みません)
細胞壁アミノ酸組成分析・検出アミノ酸の保持時間とピーク面積
・クロマトグラム
・構成アミノ酸結果
・結果表
・クロマトグラム
キノン分析・保有する各キノン種の存在割合 (mol%)・結果表
リン脂質分析・薄層クロマトグラフィー展開像
・主要リン脂質成分
・展開像
G+C含量測定・G+C含量測定結果・結果表
  • 菌体脂肪酸組成分析
  • リン脂質分析
  • キノンプロファイル解析
  • 細胞壁アミノ酸組成分析

価格・納期

試験項目検体数単位培養品 (培養~)単価培養品 (培養~)目安納期集菌体 (抽出~) 単価集菌体 (抽出~) 目安納期調製済み品 (分析~) 単価調製済み品 (分析~) 目安納期
菌体脂肪酸組成132,000円12営業日26,000円9営業日19,000円9営業日
221,000円16,000円11,000円
3~17,000円12,000円8,000円
菌体脂肪酸組成/近縁種文献調査一分類群 (調査) あたり 35,000円/分類群 +5営業日
細胞壁アミノ酸組成1104,000円23営業日78,000円20営業日42,000円15営業日
276,000円55,000円30,000円
3~66,000円47,000円26,000円
ヒドロキシグルタミン酸追加分析+45,000円/株  +15営業日
キノン分析 (細菌)163,000円20営業日55,000円15営業日33,000円13営業日
243,000円33,000円19,000円
3~36,000円27,000円15,000円
クロマトグラム追加+5,000円/株  +4営業日
メナキノン追加分析/MK-11~14+8,000円/株  +3営業日
メチルメナキノン追加分析/MMK-4~6+5,000円/株  +3営業日
キノン分析 (菌類)165,000円20営業日55,000円15営業日33,000円13営業日
244,000円35,000円19,000円
3~37,000円28,000円15,000円
クロマトグラム追加+5,000円/株  +4営業日
リン脂質分析218,000円25営業日120,000円お問合せ下さい
G+C含量測定33,000円20営業日25,000円18営業日19,000円18営業日
DNA-DNAハイブリッド形成試験と同時依頼の場合: 19,000円

・ 調製済みとは、分析に直接、供試できる検体を示します。当社での再調製が必要な場合、別途追加費用が必要となることがあります。
・ 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】 追加費用、作業工程の実費・重複減額のご案内をご参照下さい。
・ 純粋性に不安がある場合、分析を行う前にDNA塩基配列解析 (シーケンスまでで可能) などの試験により、純粋性を確認されることをお薦めします。
・ 細胞壁アミノ酸組成のヒドロキシグルタミン酸追加分析、キノン分析のキノン追加分析/MK-11~14は、主にMicrobacterium属などが対象となります。
・ G+C含量の測定は、DNA調製1回、液体クロマトグラフィーにて3回繰り返し測定 (n=3) を行った値およびその平均値が分析結果となります。

依頼書の入手と同意事項の確認

ご依頼前の同意事項、ご依頼前の同意事項(共通) およびテクノスルガ・ラボ基本約款 を確認してお申込み下さい。

・ G+C含量以外の分析では、培地の種類や培養温度、好気・嫌気などの培養条件で組成が変化することが知られています。培養条件などのご指定がある場合、事前にお知らせ下さい。
・ 菌体脂肪酸組成/近縁種の文献調査の場合、DNA塩基配列解析などの結果に基づいた近縁種の情報をご提供下さい。近縁種の文献を入手し主要な菌体脂肪酸組成を比較します。分類群によっては文献記載がなく、近縁種の菌体脂肪酸組成の情報が得られないことがあります。
ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。

ご依頼は、以下のファイルよりお申し込み下さい。

確認と同意事項
分析ごとの同意事項、ご依頼前の同意事項(共通) およびテクノスルガ・ラボ基本約款 を確認しました。