生体 リアルタイムPCR解析 (定量)

特長

  • 当社のオリジナルを含む多数のプライマーセットを保有

  • 腸内細菌、口腔内細菌、皮膚常在菌などの微生物を対象

  • 微量な検体からでも正確な推定が可能

概要

検体中に含まれる特定の帰属分類群の遺伝子を、リアルタイムPCRシステムにより指数関数的に増幅するDNAの量をリアルタイムにモニタリングし、定量します。
全細菌や全アーキアのコピー数と比較することで、検体中の標的菌群の割合を推定可能です。

受入可能な検体

検体区分(種類)

由来

検体の種類※

対象

A区分:糞便検体

ヒト

糞便

細菌 ・ アーキア、カビ・酵母の DNA

マウス、ラットなどの実験動物類

糞便、腸管内容物

ブタ、ウシ、ウマなどの家畜類

糞便、腸管内容物、ルーメン液

ニワトリなどの家禽類

糞便、腸管内容物

イヌ、ネコなどのペット類

糞便

魚類、昆虫、その他

糞便、腸管内容物

B 区分: その他生体由来検体

ヒト

(その他動物種はご相談下さい)

唾液、プラーク

皮膚拭取物

膣内拭取物

DNA 抽出物

PCR 増幅が確認されたDNA 抽出物

PCR 増幅が確認できたことを示す電気泳動像を必ずご提供下さい。

※ 血液、臓器、細胞組織およびそれらが付着した検体の受け入れはできません。
哺乳類・鳥類などの野生動物 (野良も含む) 由来の検体は、送付前にお客様の元で加熱処理(85℃ 15分以上)をお願いします。

必要検体量・送付方法

検体の種類

必要量

留意点および送付方法

A区分

糞便、腸管内容物、ルーメン液

糞便採取容器 (保存液なし)
あるいは気密性の高い容器

0.2 ~ 0.5 g

採取後速やかに冷凍保存、冷凍輸送

メタボロキーパー®※

採取後速やかに冷蔵保存
冷蔵輸送推奨、常温輸送可

・ メタボロキーパー®を用いてのご依頼の場合には糞便中短鎖脂肪酸・有機酸分析が必要になります。

B区分

A 区分以外
口腔内容物
( 唾液、プラーク )
皮膚拭取物など

スワブ
1.5 mL チューブなど

0.2 ~ 1 mL
( 唾液 )

唾液、舌苔、 口腔粘膜、プラークを採取し、速やかに冷凍保存、冷凍輸送

綿棒やコットンなどで広範囲を拭き取った検体は、極少量の適切な溶液 (PBS、生理食塩水、滅菌水など) に移し、速やかに冷蔵保存、冷蔵輸送

DNA 抽出物

濃度 : 10 ng/µL
容量 : 30 µL
(1 プライマー
追加ごとに
+ 15 µL 以上 )

抽出後速やかに冷蔵保存、冷蔵輸送

PCR 増幅が確認できたことを示す電気泳動像を必ずご提供下さい。

※ 保存液は捨てずに検体を採取し、採取後も採取容器は冷凍せず、保存液の中に検体が入った状態でご送付下さい。保管温度帯は腸内環境分析用 糞便採取キット・採取容器のページをご参照下さい。

生体由来検体の返送

ガイド「生体由来検体の返送に関するご案内」をご確認下さい。

作業の流れ

  • DNA抽出

  • DNA精製

  • PCR増幅(インターカレーター法)

  • PCR増幅産物 モニタリング

仕様

リアルタイムPCR装置を用いて、ご指定いただいたプライマーでPCR増幅し、目的とする微生物のDNA量(コピー数)を絶対定量します。

当社保有プライマー

全菌数

全真正細菌、全アーキア、カビ・酵母 ITS [詳細はこちら]

腸内アーキア

Methanobacteriaceae 科 [詳細はこちら]

腸内細菌

Clostridium cluster XVIII、Clostridium perfringens (ウェルシュ菌)、Clostridium butyricumClostridium leptum
Eggerthella 属、Enterococcus 属、Enterococcus faecalisFusicatenibacter saccharivoransFusobacterium 属、
Fusobacterium variumKlebsiella pneumoniaeLactobacillus 属、
Lacticaseibacillus caseiLactobacillus gasseriLactobacillus mucosaeParabacteroides 属、Prevotella 属、Streptococcus 属、Sutterella 属、Veillonella 属、Verrucomicrobia 門 [詳細はこちら]

口腔内細菌

Actinomyces 属、Aggregatibacter actinomycetemcomitansBacteroides fragilisCampylobacter 属、Fusobacterium 属、Leptotrichia 属、Prevotella 属、Porphyromonas gingivalisStreptococcus mutansStreptococcus intermedius
Staphylococcus aureusTreponema denticolaTannerella forsythiaVeillonella 属 [詳細はこちら]

皮膚常在菌

Acinetobacter 属、Staphylococcus aureus [詳細はこちら]

膣内菌

Gardnerella vaginalis [詳細はこちら]

食品

酢酸菌、Alicyclobacillus 属、Bacillus subtilisLevilactobacillus brevis
Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusLactiplantibacillus paraplantarumLactiplantibacillus plantarum
Streptococcus thermophilus [詳細はこちら]

価格・納期

試験項目

内容(解析例)

単位

単価(税抜)

目安納期

リアルタイム PCR 解析 ( 定量 )

検体数 1

1 プライマーの場合

検体

43,000 円

15 営業日~

検体数 2

2 プライマーの場合

42,000 円

検体数 5

2 プライマーの場合

28,000 円

検体数 10

2 プライマーの場合

24,000 円

<オプション> プライマー設計

-

40,000 円

+ 10 営業日

<オプション> スタンダード作製

-

99,000 円

お問い合わせ下さい

参考文献

  • (1)

    Nakayama J, Tanaka S, Songjinda P, Tateyama A, Tsubouchi M et al. Analysis of infant intestinal microbiota by various kinds of molecular approaches -Toward large scale epidemiological investigations correlating allergy development with intestinal microbiota-. J Intestinal Microbiol 2007;21:129–142.

  • (2)

    Farrelly V, Rainey FA, Stackebrandt E. Effect of genome size and rrn gene copy number on PCR amplification of 16S rRNA genes from a mixture of bacterial species. Appl Environ Microbiol 1995;61:2798–2801.

  • (3)

    Fogel G, Collins C, Li J, Brunk C. Prokaryotic genome size and SSU rDNA copy number: estimation of microbial relative abundance from a mixed population. Microb Ecol 1999;38:93–113.

ご依頼前の同意事項

・ 新たにプライマーを合成する場合、合成費用や菌株購入費用、スタンダード作製費用が必要となります。
・ リアルタイムPCR解析の16S rRNA遺伝子は,細菌種により保有している量 (コピー数) が異なるため、16S rDNA のコピー数が実際の細菌数と等しいわけではない点を考慮すべきであると考えられています1-3)。
・ 哺乳類・鳥類などの野生動物 (野良も含む) 由来の検体は、送付前にお客様の元で加熱処理(85℃ 15分以上)をお願いします。
ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。

生体A区分のご依頼書はこちら

生体B区分のご依頼書はこちら