その他追加試験 (細菌)
概要
微生物株の溶血性や耐熱性試験、培養液中の有機酸分析など様々な試験が可能です。以下の試験の他にも、ご要望に応じた試験を提案します。お気軽にお問い合わせ下さい。
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溶血性試験
血液寒天培地上でコロニーの周囲に溶血環が認められるか否かにより、溶血性の有無を確認します。微生物株により、動物種(ヒツジ、ウマ、ウサギなど)に対する溶血能力が異なることもあります。ご希望の動物種をご指定下さい。
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耐熱性試験 (定性)
100°C以下のご指定の条件による加熱処理後、 寒天平板培地上での生育の有無から耐熱性の有無を判定する試験です。 食品衛生検査指針では、耐熱性芽胞の有無は沸騰水中で10分加熱後の生育性を確認することとされています。その一方で、耐熱性試験を行う際には、食品の製造条件などの現場の状況を考慮した加熱条件で耐熱性試験を行うことが好ましいとされています。試験をご希望の際には、試験の条件をご相談下さい。
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至適生育条件確認試験
温度、pH、NaCl濃度などの生育条件に対し任意の5段階の培養条件で微生物株の至適な生育条件を確認します。
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芽胞液作製
ご指定の微生物株の芽胞液を作製します。芽胞の濃度、液量をご指示下さい。CFU計数法により芽胞液の菌数を調製します。微生物株の芽胞形成能により濃度や納期は変動する可能性があります。なお、安全上の観点から、種名が明らかでない微生物株は、お引き受けできませんのでご了承下さい。
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有機酸分析 (13項目)
培養液中の有機酸 (酢酸、プロピオン酸、コハク酸、乳酸、iso-酪酸、iso-吉草酸、n-酪酸、n-吉草酸、ギ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸の13種類) を定量します。微生物株の代謝および資化による培養液中の有機酸組成変化を把握できます。
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有機酸分析 (9項目)
培養液中の有機酸 (酢酸、プロピオン酸、コハク酸、乳酸、iso-酪酸、iso-吉草酸、n-酪酸、n-吉草酸、ギ酸、の9種類) を定量します。微生物株の代謝および資化による培養液中の有機酸組成変化
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胆汁酸分析
糞便から分離した微生物株の培養液中に含まれる非抱合型胆汁酸 (コール酸、α, β, ωムリコール酸、ヒオコール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、ヒオデオキシコール酸、リトコール酸、デヒドロコール酸、イソデオキシコール酸、7-ケトデオキシコール酸、7-ケトリトコール酸の14種類) を定量します。
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腐敗産物分析
糞便から分離した微生物株の培養液中に含まれる腐敗産物 (フェノール類 (p -クレゾール、フェノール、4-エチルフェノール) 、インドール、スカトール) を定量します。
受入可能な検体
試験項目 | 種類 | 必要量 | 備考 |
溶血性試験 耐熱性試験 ( 定性 ) | 平板培養物 | 1 枚 | 当社での培養確認を必須とします。培養条件をご指示下さい。
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液体培養物 | 1 本 | ||
有機酸分析 | 培養上清液 ( 無菌 ) | 5 mL | お客様でご用意いただいた培養上清液での試験です。 |
価格・納期
試験項目 | 単位 | 単価(税抜) | 目安納期 | |
溶血性試験 | 株 | 6,000 円 | 8 営業日 | |
耐熱性試験 ( 定性 ・ 1 条件 ) | 株 | 20,000 円 | 10 営業日 | |
至適生育条件確認試験 | 温度 ( 定性 ・ 5 条件 ) | 株 | 17,000 円 | 10営業日 |
pH/NaCl 濃度 ( 定性 ・ 5 条件 ) | 株 | 22,000 円 | 12営業日 | |
芽胞液作製 | 株 | 31,000 円~ | 20営業日~ | |
有機酸分析※ (13 成分 ) | 1検体 | 67,000 円 | 22営業日 | |
2検体~ | お問い合わせ下さい | |||
有機酸分析※ (9 成分 ) | 1検体 | 59,000 円 | 17営業日~ | |
2検体~ | お問い合わせ下さい | |||
非抱合型胆汁酸分析※ | 1検体 | 172,000 円 | 22 営業日 | |
2検体~ | お問い合わせ下さい | |||
腐敗産物分析※ | 1検体 | 76,000 円 | 22営業日 | |
2検体~ | お問い合わせ下さい |
※ 未植菌の培地 (ブランク) の測定を行う場合には、追加費用が必要となります。ご希望の方はお問い合わせ下さい。
・ 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】 追加費用のご案内をご参照下さい。
ご依頼前の同意事項
・ ご依頼前の同意事項(共通)を必ずご確認下さい。
・ 検体の生育性の有無や培養時間は、その菌の性状に依存します。当社は試験の遂行に最善の努力を払いますが、実施の確実性を保証するものではありません。
・ 培養条件や培養スケールの違いにより、菌株の性状が変化する可能性があります。これらの試験結果への影響について、当社は保証するものではありません。
・ 培養は、お客様のご指定、または当社で適当と判断した培養条件で行いますが、十分な生育が得られることを当社は保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、「細菌:日本細菌学会バイオセーフティ指針」、「カビ・酵母:Atlas of clinical fungi」または「各保存機関の情報」 を採用しています。他の機関や海外との情報が異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベル (BSL) は、各微生物種に対し定められています。報告書で示すBSLは目安であり、検体自体のBSLを示すものではありません。