抗菌性試験

特長

  • ディスク拡散法と最少発育阻止濃度測定法(MIC測定法)から選択が可能

  • 抗生物質に対する感性/耐性、抗菌性物質の抗菌作用の確認

概要

抗生物質に対する感性/耐性の確認、抗菌性物質の抗菌作用の確認は、ディスク拡散法 (定性試験) やMIC測定法(定量試験、平板希釈法および微量液体希釈法) で行います。ディスク拡散法は、寒天培地に試験対象微生物を全面塗抹し、その上に抗生物質や抗菌性物質を浸み込ませたペーパーディスクを載せ、一定温度、時間で培養します。その後、ペーパーディスク周囲の微生物の発育阻止円 (ハロー) の大きさから、定性的に抗菌性物質に対する感性/耐性の確認、抗菌性物質の効力を評価します。MIC測定法は、段階的に希釈し濃度を調整した抗生物質や、抗菌性物質を加えた培地中に試験対象微生物を接種し、最小発育阻止濃度を調べます。

抗生物質に対する感性/耐性を確認する際は、特定の抗生物質を選択し、試験を実施します。
抗菌性物質の抗菌性を確認する際には、ご希望の抗菌性物質のご提供と濃度設定および試験対象微生物をご指定いただきます。よく使用される微生物には、黄色ブドウ球菌や大腸菌、緑膿菌、胞子形成能を有するグラム陽性菌 (Bacillus 属) や菌類 (カビ、酵母など) があります。

受入可能な検体

種類

必要量

備考

抗生物質
・抗菌性物質

適量

使用する薬剤は基本的にお客様にてご用意下さい。
試験対象微生物は当社で購入し、 試験することも可能です。
お客様よりお送りいただいた微生物株は、 当社での培養確認を
必須とします。 十分に生育性がある微生物株をお送り下さい。

( 当社で購入した微生物株は返却できません。 )

微生物株
( 細菌 ・ 菌類 )

平板培養物 1 枚、
斜面培養物 1 本、
グリセロールストック 1 本、
アンプル 1 本

作業の流れ

  • 試験対象微生物の前培養

  • 薬剤の濃度調整

  • 植菌・培養

  • 測定/評価

試験イメージ

ディスク拡散法
MIC測定法 (平板希釈法)
MIC測定法 (微量液体希釈法)

価格・納期

試験項目

内容(解析例)

単位

単価(税抜)

目安納期

抗菌性試験
( ディスク拡散法 )

薬剤 1 種類/濃度 3 点、
微生物株 1 の場合

44,000 円

14 営業日

薬剤 1 種類/濃度 3 点、
微生物株 3 の場合

70,000 円

MIC 測定法 抗菌性試験
( 平板希釈法 )

薬剤 1 種類/濃度 13 点、
微生物株 1 の場合

65,000 円

20 営業日

薬剤 1 種類/濃度 13 点、
微生物株 3 の場合

134,000 円

MIC 測定法 抗菌性試験
( 微量液体希釈法 )

薬剤 1 種類/濃度 13 点、
微生物株 1 の場合

39,000 円

薬剤 1 種類/濃度 13 点、
微生物株 3 の場合

73,000 円

  • 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】 追加費用のご案内をご参照下さい。

ご依頼前の同意事項

・ ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。
・ 当社で購入した微生物株は返却できません。
・ 検体の生育性の有無や培養時間は、その菌の性状に依存します。当社は試験の遂行に最善の努力を払いますが、実施の確実性を保証するものではありません。
・ 培養条件や培養スケールの違いにより、菌株の性状が変化する可能性があります。これらの試験結果への影響について、当社は保証するものではありません。
・ 培養は、お客様のご指定、または当社で適当と判断した培養条件で行いますが、十分な生育が得られることを当社は保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、「細菌:日本細菌学会バイオセーフティ指針」、「カビ・酵母:Atlas of clinical fungi」または「各保存機関の情報」 を採用しています。他の機関や海外との情報が異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベル (BSL) は、各微生物種に対し定められています。報告書で示すBSLは目安であり、検体自体のBSLを示すものではありません。