「微生物試験と理化学分析」両者の経験と技術により、衛生管理から学術研究まで幅広く、トータルサポート致します。

お気軽にお問い合わせ下さい。

054-349-6211

tsl-contact@tecsrg.co.jp

Web カタログ

細菌 機能遺伝子DNA塩基配列解析

機能遺伝子に基づく分子系統解析(単一機能遺伝子・MLSA)

説明

新種提唱をはじめとする微生物分類学分野における細菌の分子系統解析では、16S rDNA 塩基配列にくわえ、機能遺伝子が用いられる例が増えています。機能遺伝子は、菌体細胞の維持や増殖に不可欠な、酵素タンパクをコードする遺伝子やストレスタンパク遺伝子であり、16S rDNA に比べて進化速度が速く、多型であることが知られています。このことから、16S rDNAでは種の識別が困難であった分類群において、機能遺伝子を用いた分子系統解析は種レベル以下の帰属分類群の推定に大きな効果を発揮することがあります。

 

その解析手法は、主流である近隣結合法 (NJ; Neighboor Joining) のように距離行列 (Distance matrix) による手法にくわえ、最節約法 (MP; Maximum Parsimony) や最尤法 (ML; Maximum Likelihood) を用いること、さらには、複数の遺伝子を組み合わせて解析するマルチローカス遺伝子解析 (MLSA; multigene or multilocus sequence analysis) を行うことが国際微生物連盟 (IUMS) により推奨されています。

 

弊社では、機能遺伝子のDNA塩基配列に基づく分子系統解析や、複数の異なる遺伝子を組み合わせたマルチローカス遺伝子解析を行います。分類群により、適した遺伝子および解析手法が異なりますので、まずはご相談ください。

 

 

解析対象となる機能遺伝子:

recA、gyrA、gyrB、rpoA、rpoB、hsp60、pheS、atpA、atpD、gltA、purEなどが挙げられます。解析が可能な対象遺伝子および分類群は、論文などで既に報告例のある分類群を基本とします。分類群により、適した遺伝子が異なりますので、まずはお問い合わせください。

 

マルチローカス遺伝子解析 (MLSA; Multi-Locus Sequence Analysis):

16S rDNAや機能遺伝子などのハウスキーピング遺伝子 (house keeping gene; 普遍的な遺伝子) を複数組み合わせて解析を行います。これにより、DNA塩基配列の大きな差異が株間で認められ、種レベル以下の解像度の高い解析を可能にします。単一の各種遺伝子のDNA塩基配列に基づく分子系統解析や生理・生化学的な性状試験では識別が困難であった亜種レベルの帰属分類群の推定にも効果を発揮します。

 

2002年に国際微生物命名委員会の“細菌の菌種の再評価に関する特別委員会”が発表したレポートでは、“5つ以上のハウスキーピング遺伝子のデータを収集し、菌種の定義、他菌種との鑑別に役立てる”という提案がなされています。これを受けて、近年では16S rDNA以外の遺伝子を使った系統解析が以前にも増して盛んに行われるようになり、識別の困難であった多くの分類群での解析が報告されています。

例①

Lactobacillus delbrueckiiの4亜種間における亜種レベルでの推定:

L. delbrueckiiの4亜種は、種々の手法を組み合わせてもその識別は非常に困難です。しかし、7遺伝子 (fusAgyrB、hsp60、ileS、pyrG、recA、recG) を連結した塩基配列を用いた解析により、4亜種を明確に識別できます。

 

例②

Bacillus subtilisグループにおける種および亜種レベルの識別:

B. subtilisグループに含まれる種および亜種は、16S rDNA塩基配列の相同率が互いに99%以上を示し、その識別が非常に困難です。しかし、6遺伝子 (gyrA、rpoB、purH、polC、groEL、16S rDNA) を連結した塩基配列を用いた分子系統解析により、種を明確に識別することを可能にし、さらに、B. subtilisの3亜種間の識別も可能です。

 

(補足)

ご依頼の株の帰属・近縁種の学術論文などや最新の国際塩基配列データベースを参照し、帰属・近縁種の推定に必要な基準株などのDNA塩基配列データを取得します。アライメントは、マルチコピーやギャップなどを考慮して手作業により編集し、分子系統樹を作成します。学術論文などへの投稿を前提とした解析です。MLSA解析は、解析手順やOTUの選択などのすべてを論文に準拠することを基本とします。

 

また、複数の遺伝子領域(通常7 領域以上)の塩基配列について、配列の差異をパターン化して菌株レベルでのタイピングを行う方法にも応用されています。

(MLST 法: PubMLST, http://pubmlst.org/databases/ など)

【マルチローカス遺伝子解析の報告例】

価格・納期(参考)

  • 単一遺伝子

※ ここで示す価格例は、1 遺伝子の配列をシーケンス2 反応で決定できる1500bp 程度までの長さの遺伝子を解析する場合です。700bp 程度以上の遺伝子ではシーケンス反応が2反応以上となり、価格が異なりますのでお問い合わせください。

  • MLSA

※ ここで示す価格例は、1 遺伝子の配列をシーケンス2 反応で決定できる700bp 程度までの長さの遺伝子を解析する場合です。700bp 程度以上の遺伝子ではシーケンス反応が4 反応以上となり、価格が異なりますのでお問い合わせください。

  • recA遺伝子解析/Lactobacillus plantarumグループの識別

L. plantarumグループに含まれる菌種間では16S rDNA塩基配列の差異が小さく、特に、L. plantarumL. pentosusの識別は非常に困難です。

本グループでは、16S rDNAに比べ進化速度の速い、recA遺伝子による解析が種の識別に有効であると報告されています。

16S rDNA 塩基配列の追加試験として、ご依頼頂けます。

recA遺伝子解析

  • DNA塩基配列
  • 国際塩基配列データベース照合結果の上位30位
  • 系統樹
  • 同定結果
  • 結論に至るまでの説明・考察文

ご依頼前の同意事項

常用培地以外の培地や嫌気条件などをご指定の場合、追加費用が必要となります。

・株数や遺伝子数などの仕様に応じて、お見積りいたします。お問い合わせください。

・DNA 塩基配列データおよびシークエンス波形データは、報告時にお届けします。

・多検体をご依頼いいただく場合の分析の目安日数は、記載の目安納期を延長することがあります。別途お問い合わせください。

・16S rDNA塩基配列解析の追加試験として、ご依頼ください。

・機能遺伝子のシークエンスは、培養検体によるご依頼に限ります。抽出DNAおよびPCR産物でのご依頼は、お受けいたしません。

・遺伝子および分類群により使用するプライマーが異なります。プライマーの購入・合成費として、別途追加費用が必要となることがあります。

・特殊な系統樹の作成には、追加費用が必要なことがあります。詳しくはお問い合わせください。

・「DNA抽出、精製」、「PCR増幅」、「シークエンス(両鎖)」にてそれぞれ良好な結果が得られず、DNA塩基配列が決定できない場合は、条件を1回のみ変更して再解析します。再解析でもシークエンスが得られない場合は、作業内容と結果をご報告のうえ、それまでに行った作業の費用全額をご請求します。特殊なプロトコールが必要とされる検体は、事前にお問い合わせください。

・「培養確認不要」をご選択のうえで分析し、別生物種の混在(コンタミネーション)によりDNA塩基配列が決定できない場合は、作業内容と結果をご報告のうえ、それまでに行った作業の費用全額をご請求します。純粋性に不安がある場合には、培養確認(無料)をお勧めします。

・複数の帰属種の推定候補がある場合や新規分類群に該当する可能性がある場合などで、帰属・近縁種の推定が困難なことがあります。

・当社標準プロトコールに基づき、ダイレクトシークエンスにより決定します。

複数検体を一度にご依頼の場合は、

検体リスト(エクセルファイル)をダウンロードして御利用下さい。

株式会社テクノスルガ・ラボ

TEL:  054-349-6211

Email:  tsl-contact@tecsrg.co.jp

住所:  〒424-0065 静岡県静岡市清水区長崎330

個人情報保護方針

テクノスルガ・ラボ サービス基本約款

サイトポリシー