下痢毒素検出試験のご案内

 説 明

下痢毒素は、大腸菌、黄色ブドウ球菌やバシラス属菌などの細菌性食中毒の原因菌が産生することが知られています。その中でもセレウス菌(Bacillus cereus)が食中毒原因菌として注目されています。セレウス菌(Bacillus cereus)の産生する下痢毒素として、溶血素BLエンテロトキシン、非溶血性エンテロトキシン、サイトトキシンKなどが知られています。

本試験においては、病原性において最も重要な溶血素BLエンテロトキシンの産生を確認します。当社では下痢毒素検出試験として、1)イムノクロマト法による溶血素BLエンテロトキシンおよび非溶血性エンテロトキシンの検出試験と、2)イムノクロマト法よりも高感度 (≧ 0.6 ng/mL) に溶血素BLエンテロトキシンを検出する逆受身ラテックス凝集法による試験を用意しています。

 下痢毒素 (エンテロトキシン) の主な種類

エンテロトキシン構成タンパク特長
溶血素BL
エンテロトキシン
(HBL)
B
L1
L2
・病原性において最も重要
・すべてのサブユニットを持つ株が病原性が高い
非溶血性
エンテロトキシン
(NHE)
NheA
NheB
NheC
・非嘔吐型セレウス菌の90%以上が保有
 (Moravek et al. 2006)
・低毒性のため食中毒の事例は少ない
サイトキシン K (cytK) 単一・保有する株は強い病原性を示す可能性
・保有株は少ない

 試験に使用するキットの特長

使用キットデュオパス®
セレウスエンテロトキシン
CRET-RPLA「生研」®
検出原理イムノクロマト法逆受身ラテックス凝集法
検出毒素溶血素BLエンテロトキシン (HBL)
非溶血性エンテロトキシン (NHE)
サイトキシン K (cytK)は検出不可
溶血素BLエンテロトキシン (HBL)
非溶血性エンテロトキシン (NHE)は検出不可
HBL検出感度20 ng/mL≧ 0.6 ng/mL 高感度
試験の判定目視によるバンドの有無

目視による凝集塊の大きさ
上段:試験区 下段:対象区

 参考文献

1) Moravek M, Dietrich R, Buerk C, Broussolle V, Guinebretière MH, et al. Determination of the toxic potential of Bacillus cereus isolates by quantitative enterotoxin analyses. FEMS Microbiol Lett 2006;257:293–298.

2) Ceuppens S, Rajkovic A, Hamelink S, Van De Wiele T, Boon N, et al. Enterotoxin production by Bacillus cereus under gastrointestinal conditions and their immunological detection by commercially available kits. Foodborne Pathog Dis 2012;9:1130–1136.

3) 吉田義博、後藤慶一. セレウス菌に関するセミナー報告. ILSI 2008;95:84–87.