糞便・腸内容物からのDNA 精製方法変更のご案内

当社では、DNA 抽出のご依頼の増加に対応するためフェノール法を基にした精製を最大192 検体連続処理可能なDNA 自動分離装置GENE PREP STAR PI-480 (倉敷紡績株式会社, 以下PI と略) を導入いたしました。

このPI による精製DNA は、既存の自動核酸精製装置 magLEAD (プレシジョン・システム・サイエンス株式会社, 以下PSS) と比較し、純度が高く、長期保存性が良いことから、糞便・腸内容物からのDNA精製についてPI による方法を推奨させていただいております。そのため、2019年1月ご依頼分より、PIを用いたDNA 精製方法にてDNA抽出を行っております。

過去にPSS を用いた精製方法による、試験・分析をご利用いただいたお客様におかれましては、引き続き、ご依頼時に同様の方法をご選択いただく事が可能です。依頼書にて、PI またはPSS のいずれかをご選択ください。

該当する分析メニュー
次世代シーケンスアンプリコン解析
T-RFLPフローラ解析
DNA抽出

GENE PREP STAR PI-480を用いたDNA抽出方法に関して

本手法は、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 國澤 純氏らの論文 (DOI:10.1038/s41598-017-04511-0) で、当社採便キット保存液に懸濁された糞便検体からのDNA精製について詳細が報告されています。

DNAを用いた解析では、抽出・精製方法が結果に影響を及ぼす重要な要素であることから、当社では、両機種による精製DNAの比較を行っております。

その結果、PIで精製したDNAはPSSと比較して、DNA純度が高く (A260/280: 平均2.1, 糞便48検体, 社内試験)、長期保管を想定したDNA保存性の調査 (30°Cで10日間静置) においても高い保存性 (社内試験: 初期濃度に対してPI 平均98%, PSS 平均82%, 糞便8検体, リアルタイムPCRによる評価) が示されています。
NGS・アンプリコン解析による属レベルでの存在割合について、PIおよびPSSによる精製方法の違いは見られませんでした。(結果詳細を参照)
上述の検証結果より、当社では、精製DNAの長期保存後の新たな解析、高い純度を求められる解析を考えた際に、糞便・腸内容物からのDNA精製についてPIによる方法を推奨させていただいております。

PIとPSSによる精製DNAの濃度とNGSアンプリコン解析結果の比較

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